2021年7月16日金曜日

人類総自爆計画と言っても良いー今世界で起きていることの支離滅裂の数々に気づいて欲しい❣️

 

もはや世界中がパロディだらけだ。この不思議さに気付かなければ、ピーマンと言われても仕方がないです❣️

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2021/07/post-dbb8ab.html より転載。

Fit for 55-EUグリーン・ディールと、ヨーロッパの産業崩壊

2021年7月12日

F. William Engdahl

New Eastern Outlook


 ビル・ゲイツにしては、まれな率直な発言の一つは、2021年早々、covid対策が酷いと思うなら、地球温暖化対策まで待て、という言葉だった。欧州連合は、トップダウンで、欧州連合の27カ国全てで、実質的に近代産業を破滅させる、これまでで最も過酷な措置を押し付ける過程にある。「Fit for 55」というしゃれた名前と、欧州グリーン・ディールの下、1930年代の危機以来、最悪の産業失業と経済崩壊を起こすだろうこの措置は、選挙で選出されていない専門技術者家連中によって、ブリュッセルで最終的にまとめ上げられつつある。地球温暖化と呼ばれる証明されていない仮説のために、自動車や運輸や発電や鉄鋼などの産業が、今やまな板の鯉だ。


 大半のEU市民がcovid19と呼ばれるインフルエンザのようなものの流行を巡る果てしない規制に注意をそらされている間に、ブリュッセルのEU委員会で、専門家連中は、EU産業経済の計画崩壊案を準備している。はるか遠くのブリュッセル、あるいはストラスブールの、選挙で選出されない超国家集団の好都合な点は、彼らが実際の有権者に責任を負わないことだ。こうしたことには専門用語さえある。民主主義の欠如。もし地球温暖化現象のために、ドイツ人ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長とオランダ人専門技術者フランス・ティンマーマン副委員長の下、欧州委員会が最終的にまとめ上げようとしている措置が実施された場合、一体何が起きるかというヒントが下記にある。


「Fit for 55」


 7月14日、欧州委員会は「Fit for 55」環境重視の取り組みを提出する。名前こそ中年向けフィットネス・クラブ広告のようだが、これは今まで戦争以外のものによって課されたものの中で、最も過酷で破壊的な産業空洞化プログラムなのだ。


 Fit for 55は、炭素税や排出上限値や、炭素排出量取り引き制度などの策を利用して、劇的にCO2排出量を減らす、ブリュッセルによる新法と新規則の中心的枠組みだ。


 2021年4月、EU委員会は新しいEU気候目標を発表した。前回の40パーセントより増えて、1990年と比較して、2030年までに、排出を55パーセント減らすのだ。それ故「Fit for 55」という、しゃれた名前なのだ。だが、もし計画が進められれば、EU諸国の産業と労働力はフィット=体調が良いどころではあるまい。要するに、これは、公開討論なしで、約4億5500万人のEU市民に押し付けられるテクノクラシー・ファシズムだ。


 Fit for 55は、世界で初めて、国家の集団EUが、2050年までに、ばかばかしい「ゼロ」CO2、2030年までに55%少ないCO2を強制するため、公式に、この方針を強いるものだ。欧州グリーン・ディール担当帝王フランス・ティンマーマンは、5月に「我々は欧州連合排出量取り引き制度を強化し、エネルギー課税指令を更新し、自動車の新CO2標準、建物の新エネルギー効率標準、再生可能エネルギーの新目標、クリーンな輸送のためのクリーン燃料とインフラを支援する新方法を提案する。」と述べた。実際には、それは輸送産業、鉄鋼、セメントや、石炭やガス燃料発電を破壊するだろう。


Fit for 55の邪悪な主要部分はこうだ。


自動車とトラック


 EUグリーン・ディールの主目標は、内燃機関自動車、つまりガソリンやディーゼル車とトラックを、遅くとも2030年に、懲罰的なCO2排出限界を守らなければ道路から排除されるよう強制する基準だ。計画は、2030年までに、自動車のCO2排出量37.5%減という現在の目標を、2035年までに、噂されているゼロ排出へと変えるだろう。


 7月7日、労働組合、欧州労連や、ヨーロッパ自動車工業会を含む輸送産業企業とサブライヤーの連合が、EUグリーンの皇帝フランス・ティンマーマンに緊急アピールを送った。彼らは「我々はヨーロッパにおける産業空洞化否や社会崩壊ではなく、産業転換と刷新を望む。」と述べた。アピールは、失業者用新技能訓練がないことを含め、EU自動車産業のための、いわゆる「公正な移行」計画がないと指摘している。「現在、我々のモビリティ・エコシステム、特に産業雇用の原動力であるヨーロッパ自動車部門の1600万人労働者のため、そのような枠組みはない。」


 内燃機関自動車とトラックを電気自動車に移行することは、現在の自動車サプライ・チェーンにとって、未曾有の壮大な混乱を意味するから、取るに足らない問題ではない。この書簡は、EU全体で、自動車部門は、全ヨーロッパ製造雇用の8.5%を占め、2019年、ドイツだけでも、国の研究開発支出の40%、GDPのほぼ10%を生み出したと指摘している。今日EUは自動車製造の世界輸出の50%以上を占めている。彼らは、ゼロCO2自動車への移行は、EU全体で、少なくとも240万の熟練、高賃金雇用の損失を意味すると指摘している。地域全体が不況になるだろう。この書簡は、ブリュッセルは、グリーン・ディールの自動車部門に対する影響さえマップしていないと指摘している。


 四月、ドイツ人のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、7月のFit for 55が、発電所や産業を超え、道路輸送や建築までを対象に「汚染者負担」追加費用をさせるよう過酷な排出権取り引き制度(ETS)を拡張しかねないと述べていた。排気に対する約3%の非常に限定された影響にもかかわらず、排出権取り引き制度とのつながりが、ドライバーや自宅所有者に、自動的に現在の炭素税を越える罰金を科すだろう。これは、より厳しい自動車排出基準に加えて、消費者と産業に衝撃的影響を与えるだろう。2018年に、フランス政府がこのような炭素税を課した際、黄色いベスト全国抗議を引き起こし、パリは、それを撤回するよう強いられた。


 鉄鋼


 劇的なEU計画は、エネルギー集約的なEUの鉄鋼とセメント業界にとって、劇的変化を意味する新条項を含んでいる。鉄鋼は石油とガスに次いで、世界で二番目に大きな産業だ。現在、EUは、中国に続いて、鉄鋼では世界で二番目に大きい生産地域だ。その鉄鋼生産高は年間1億7700万トン以上、あるいは世界生産の11%だ。だがティンマーマン計画は、表向きは「汚い」生産者の鉄鋼輸入品に罰金を科すのだが、実際は、それは、EU鉄鋼の競争力を世界規模で弱めるだろう。EU計画の漏洩は、彼らが鉄鋼やセメントのようなエネルギー集約型産業のための現在の無料排出許可廃止を計画していることを示している。それは重要な両産業に衝撃的打撃を与えるだろう。彼らは、それを炭素国境調整措置と呼んでいる。 Center for European Policy Networkが指摘しているように、EU鉄鋼の輸出国は「無償割り当て終了に対する補償を受け取らないだろう。結果的に、彼らは第三国の競争相手と比較して、競合上、相当な不利になる。」


 石炭炭素税


 2030年のためのEUの新しい55%という気候目標は、2030年までに、EU全体でほぼ完全な石炭の段階的廃止を暗示している。これはEU最大の石炭電力ユーザであるドイツにとって大打撃だ。ドイツ政府は、頼りにならない太陽光と風力に移行し、2022年には最後の原発が閉鎖するメルケルの「エネルギー遷移」のおかげで、既に世界で最も高価な電力なのだが、最近、2038年までに石炭発電を段階的廃止する計画を止めた。それより遥か前に段階的廃止されるが、選挙年には、明白な政治的な理由から、新「ゼロ石炭」期日は明らかにされていない。


 EU、特にドイツが、2030年までに、天然ガスによってではなく、太陽光と風力で、ゼロ石炭を実現可能だと信じている愚かさは既に明らかだ。2021年1月1日、政府の石炭電力減少指令の一環として、総容量4.7 GWの石炭火力発電所11箇所が停止した。この段階的廃止は8日続いたが、風が弱い期間が長く続いたため、停電を回避すべく、石炭発電所のいくつかを電力網に再接続しなければならなかった。閉鎖された石炭火力発電所は、消費者の負担で、予備状態を維持するよう命じられた。石炭の段階的廃止計画を立案したベルリン政府委員会には、電力産業代表者も、送電網専門家の、いずれもいなかったのだ。


 欧州委員会の破壊的なFit for 55計画の新要素によって、ヨーロッパ産業の中心、ドイツは、鉄鋼やセメントや自動車部門の重大な産業失業が事前にプログラムされている。2021年早々、風車が凍った際、テキサスに壊滅的打撃を与えたような停電も、事前にプログラムされている。2022年、ドイツでは説明した通り、他の石炭発電と一緒に、最後の原子力発電所が停止し、電力の3%が消える。更に6,000の風力発電が老朽化のために停止し、全体で7%減少する。それなのに、太陽光と風力の新規計画追加は、それを置き換えるに十分ではなく、2022年までに、ドイツは10%から15%間の発電不足になりかねない。


 WEFグレート・リセットとEUグリーン・ディール


 普通の正気の市民にとって、EU Fit for 55や、ダボスのグレート・リセットや、関連する国連の2030アジェンダが、理解困難なのは、それが全て、証明されていない地球温暖化脅威という詐欺の口実を使った、地球の気候サイクルに対する太陽の影響を無視して、無害な、生命に不可欠なCO2排出量を削減しないと、2030年までに大災害になるといういかがわしいコンピュータ・モデルに基づいた、テクノクラートによる意図的な経済崩壊計画だということだ。


 グレート・リセットの一環として、常に活動的なダボス世界経済フォーラムWEFも、EU委員会の欧州グリーン・ディールを具体化する上で重要な役割を果たしている。2020年1月、世界経済フォーラムは、ダボス年次会合で、欧州グリーン・ディールを、どのように推進すべきかを模索するため、フランス・ティンマーマン筆頭副委員長と、産業、企業のトップを集めた。7月14日のブリュッセルによる発表は、その結果だ。世界経済フォーラムWEFは、ブリュッセルのディストピア計画の背後にいる大企業を確保するため欧州グリーン・ディールのためのCEOアクション・グループを支援している。

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