https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202111090000/
より転載します。
大統領が交替しても米国のロシアや中国に対する恫喝政策に変化はない
2021.11.09カテゴリカテゴリ未分類 (5028)
アメリカやイスラエルの支配者にとって外交と恫喝は同義である。アメリカは狂気の国だと他国に思わせれば自分たちが望む方向へ世界を導けるとリチャード・ニクソンは考え、イスラエルのモシェ・ダヤン将軍は狂犬のように思わせなければならないと語っている。その戦術をイラン、中国、そしてロシアに対しても使ってきたが、勿論、効果はない。応戦の準備をしている。
バラク・オバマ大統領はロシアとの関係を悪化させ、軍事的な緊張を高める政策を進め、任期が切れる直前の2016年12月には外交官35名を含むロシア人96名を追放した。そうしたオバマの政策に反対、ロシアとの関係修復を訴えて2016年の大統領選挙を戦ったのがドナルド・トランプ。このトランプに安全保障問題のアドバイスをしていたマイケル・フリン元DIA局長はロシアのセルゲイ・キスリャクと会い、オバマ政権の挑発に乗らず、自制して欲しいと伝えたと言われている。
そのトランプを攻撃するために始められたのが「ロシアゲート」。選挙期間中にCIAやFBIが反トランプ工作を始めていたことは本ブログでも繰り返し書いてきた通り。2017年3月にはアダム・シッフ下院議員が下院情報委員会で「ロシアゲート」の開幕を宣言した。2016年の大統領選挙にロシアが介入したとする声明を出したのだが、シッフは何も証拠を示していない。彼の主張は元MI6(イギリスの対外情報機関)オフィサーのクリストファー・スティールが作成した報告書に基づいているが、根拠薄弱だとスティール自身も認めている。
この報告書の作成で中心的な役割を果たしたイゴール・ダンチェンコが11月4日に逮捕された。逮捕したのは反トランプ工作とFBIとの関係を調べている特別検察官のジョン・ダラム。逮捕直後に担当裁判官は電子モニター装置をつけるという条件で保釈している。その調査の中で連邦大陪審は9月16日、ヒラリー・クリントンの選挙対策本部で弁護士として働いていたマイケル・サスマンという弁護士を起訴している。
トランプ政権で国家安全保障補佐官になったフリンは民主党や有力メディアから攻撃を受け、2017年2月に解任された。その翌年、トランプもオバマと同じようにロシアの外交官らを追放する。その数は60名(大使館のスタッフ48名と国連に派遣されているメンバー12名)。またシアトルのロシア領事館を閉鎖した。
オバマ政権の計算では、2014年2月にウクライナでネオ・ナチを使ってクーデターを実施、EUとロシアを分断してEUとロシアを屈服させるつもりだったのだろう。その計画通り、キエフでのクーデターは成功したが、ロシアの黒海艦隊が拠点にしているクリミアの制圧に失敗、ウクライナ東部、ドンバス(ドネツクやルガンスク)では戦闘が終わっていない。
そこでアメリカは黒海へ自国やNATOの軍艦を入れてロシアを挑発。6月23日にはイギリス海軍の駆逐艦「ディフェンダー」がロシアの設定している領海を侵犯、クリミアのセバストポリへ接近した。そこでロシアの警備艇は警告のために発砲、それでも進路を変えなかったことからSu-24戦術爆撃機が4発のOFAB-250爆弾を艦船の前方に投下している。
軍事的な挑発は東シナ海や南シナ海でも行われている。10月2日と3日には南シナ海でイギリス海軍の空母「クイーン・エリザベス」を中心とするアメリカ主導の軍事演習が実施され、日本も参加した。3日には四国沖で海上自衛隊の「いずも」の飛行甲板でアメリカ海兵隊のF-35 BライトニングII型戦闘機の離発着訓練が行われている。
演習が始まった10月2日、海南島にある中国海軍の潜水艦基地から280キロメートルあたりの地点でアメリカの攻撃型原子力潜水艦「コネチカット」で何らかの事故があり、乗組員11名が負傷したという。アメリカ側は未知の海山に衝突したとしているが、説得力はない。そうした障害物があっても、気づかないとは思えない。
中国とアメリカが軍事衝突した場合、日本が参戦すると台湾人の多くは信じているようだが、中国にはロシアがつく。朝鮮もアメリカと戦うだろう。何しろ、朝鮮戦争は正式には終わっていない。
0 件のコメント:
コメントを投稿