2020年6月26日金曜日

人間は機械になっていく

以下、メルマガのコピーを貼り付けさせていただきます。

In Deep メルマガ 97
20200626日発行

人間は機械になっていく:ビル・ゲイツさん等が目指すトランスヒューマニズムの未来はすでに


みなさま、こんにちは。

この十数年くらい、たまに気が向いた時に、
若い時に聴いていたような音楽を投稿するYouTubeチャンネルを持っています。

ほとんど人など来ないチャンネルですが、
ずいぶんと昔に投稿したいくつかの日本の音楽の歌詞へのコメントで、
最近になって、

「なんか今の時代みたい」

というようなコメントをいただくことがあります。

この「今」というのは、
新型コロナウイルス下の世界の今というような意味です。

最も最近では、
1983年の日本のハードコアパンクの「カムズ」というバンドの、

「人間狩り」

という曲にそのようなコメントをいただいていました。

そのページには歌詞も付記しているのですけれど、
(ハードコアパンクは、曲そのものから歌詞を聴き取るのは不可能ですので)
以下のような歌詞の曲です。

カムズというのは、日本のハードコアパンクでは珍しい
女性ボーカルのバンドです。


The Comes - 人間狩り / 1983年)
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人間は機械になってゆく 
尊重されるのは一人だけの意志 

人間は狩られる
機械として狩られる 
正義の名のもとに猟奇的になる

人間狩り 
みんな一緒だ 誰でも同じだ 

狂ったように人を狩っていく 
進歩の過程に本能が顔を出す 
あっちでもこっちでも攻撃が始まる 
誰も何も見えない目だ
どいつもこいつもやっちまえ 

人間狩り 
みんな一緒だ 誰でも同じだ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



以前も書いたことがありますけれど、
若い時に聴いていたパンク系の音楽の中には、
思えば、「未来としての今だよなあ」
と感じるものが数多くあることに最近気づきますが、
それはともかく、このカムズの「人間狩り」の最初のフレーズである

 人間は機械になってゆく

というのは、
最近の新型コロナウイルス下の世界の中で、
特に思うことでもあります。

たとえば、まあ、いろいろな考え方はあるでしょうけれど、
この新型コロナウイルスを巡るさまざまな状況の後ろに、

「ビル・ゲイツ」

という人の影が見えたり隠れたりすることは、
特に不穏な話としてではなく、実際にあり得ます。


このビル・ゲイツさんが目指しているものは、
まあ、いろいろとあるのでしょうけれど、
その中の

「大きな目標」

のひとつにはどんなことがあるかといいますと、


「トランスヒューマニズムの世界を目指す」


というものがあるようなのです。


トランスヒューマニズムとは何かといいますと、
良い方面から述べる方向もあるでしょうし、
悪い方から述べるという方向もあるでしょうけれど、
たとえば、トランスヒューマニズムの世界を目指す団体のひとつである
「日本トランスヒューマニスト協会」
のトップページから抜粋しますと、以下のようなものです。


(日本トランスヒューマニスト協会ウェブサイトより)
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《トランスヒューマニストの目指す未来》


高度な科学技術によってもたらされる不老・不死・不労の社会は、
トランスヒューマニストがめざす理想のユートピアです。

しかしトランスヒューマニストが真にめざすものはその先にあります。

それはすなわち、人間とAI(機械)の融合です。

イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ(1976~)は
自身の著書についてのインタビューで以下のように述べています。

人間は機械と戦わず、それらと融合することになるでしょう。
私たちは戦争ではなく結婚に向かっているのです。
これが新しい世界の形です。それを受け入れる者とそうでない者の差は、
産業帝国と農業部族の差よりも、
サピエンスとネアンデルタール人の差よりも大きくなります。
これは進化の次の段階なのです


━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)





要するに、先ほどのカムズの「人間狩り」の冒頭の

 人間は機械になってゆく

という社会の実現を「目指す」と。


私自身は、
人間という存在には、


「老・死・労苦があるからこそ、輝いている」


と思っていますので、上の記述にある


 不老・不死・不労の社会


という「老も死も労苦もない社会」というものは、
ユートピアではなく、デストピア以外のなにものでもないのですが、
まあしかし、人それぞれの考え方はそれぞれですので、
それはそれでいいとして、
問題は、

「その概念を世界全体に広げようとしている」

ことだとも思います。


ビル・ゲイツさんもまた、
このトランスヒューマニズムの世界を目指しているようで、
最近出資しているさまざまなプロジェクトは、
確かにその方向にあるようにも見えます。

たとえば、最近、ビル・ゲイツさんが出資したプロジェクトの中で、
注目すべきものでは、


「遺伝子改変技術による完ぺきな《フェイクの母乳》の製造」


というものがあります。

米ノースカロライナ州にあるバイオミルク社(BIOMILQ
というバイオテクノロジーの新興企業に出資したのですけれど、
この企業は、

実験室で人工の母乳を培養する研究開発

を進めている会社です。

ちなみに、この企業を紹介したページには、

 母乳には、何千もの母乳にしか含まれない独自の分子が、
 完璧な比率でブレンドされており、
 成長の最も重要な段階で乳児に栄養を与える。

とありまして、
つまり、お母さんから出る母乳というのは、
きわめて複雑で完ぺきな栄養構成を持つために、
これまで、その正確な再現というのはなされなかったようなのです。

そしてもどうやら現在、

「その母乳を完ぺきに遺伝子レベルから人工的に作り出す試み」

がなされているようで、
そこにビルさんは出資しています。

もちろん単純に、
「母乳が出ないお母さん」という方々はたくさんいるわけで、
そういう方々にとっては、
完ぺきな人工母乳は、福音なのだと思いますが、
しかし、たとえば、


「粉ミルクの過去の歴史」


を見ますと、いろいろと考える部分もあるのです。

たとえば、

「自然の母乳より、人工の母乳のほうがいいです」

という喧伝がなされた場合、
どのようなことになるか。

それを現した過去の事実として、
アメリカの国立医学図書館にある2014年の医学論文

「乳児用調製粉乳の商業生産に関する歴史的記録」

には、以下のように記されていまして、
20世紀にアメリカで、粉ミルクが登場して以来、
アメリカにおいてですが、
母乳での育児が減り続けた結果、


1970年には、アメリカで母乳で赤ちゃんを育てる率は 10%以下になった」


ことが記されています。



20147月のアメリカ医学論文より)
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工業化された食品生産は1856年に最初に登場した。

アメリカのボーデン社、ドイツのリービッヒ社、スイスのネスレ社、
そして、イギリスのメリン社などが先駆けとなった。

それらの企業の作り出した粉ミルク製品は、
人乳や牛乳とは著しく異なり、それらから逸脱していたために、
当時の医師たちは、
タンパク質、脂肪、炭水化物の微細な変動の重要性について議論した。

独自の製法で作り出された製品はバクテリアを含まず衛生的で、
それらの企業は大量生産、国際マーケティング、積極的な広告により繁栄した。

しかし、1932年以降、アメリカ医学会は、
粉ミルク製品の広告を制限するように要請した。

1939年には、シンガポールの医師が、
そして、1970年にはジャマイカの医師が、
商用粉ミルクの処方が第三世界の乳児死亡率を増加させているのではないか
と懸念を抱いていた。

その後も、20世紀初頭から母乳による育児は減少し続け、
1970年にはアメリカでの母乳による育児は 10%を下回った。

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(ここまで)



近年では、母乳による育児が最も望ましいという医学的見解が
普通だと思われますので、
この 1970年代のアメリカのような

「母乳で育てていたお母さん全体の10パーセント」

というようなことはないと思いますが、
しかし、今現在の世の中をを見ていますと、


「人は瞬間的に洗脳される」


ことがありありとわかるわけでして、
街を歩いていても、今では、90%どころか、
99%くらいがマスクをつけて歩いており、
また、ここまでの比率ではないだろうとはいえ、
建物に入る時に、

「容器に何が入っているかわからない消毒剤」

で手を洗っている。


「そのようにしなさい」


と言われれば、
あっという間に「そのようになってしまう」ことを目の当たりにしています。

「なぜマスクをするのか」

ということをご自身で合理的に考えて装着しているのならともかく、
全員がそうだとはとても思えないのです。


だとすると、1970年代のアメリカで、


「母乳で赤ちゃんを育てるお母さんが10パーセントほどになってしまった」


という過去の現実を知りますと、
たとえば、先ほどご紹介しました、


「ラボで遺伝子培養された完ぺきに近い人工母乳」


というものが完成して、
そして、


「こちらの人工母乳のほうが赤ちゃんには大変に良いです」


という喧伝が起きれば、
多くの国で、
1970年代のアメリカのようになる可能性もないとはいえない気がします。


「母乳なんてダメだ」と。


「自然のものなんてダメだ」と。


「科学的な叡智で人工的に作り出したものが最高なんだ」と。


これもまた、トランスヒューマニズムのひとつです。

ビル・ゲイツさんの進めている人工母乳計画は、
「赤ちゃんの時から人工的に人生を支配する」というところから
始まるものでもありそうです。


確かに、人間というのは、
完全でありながら、不完全です。

そして、それでこそ人間なのだと思います。


中国の武漢で、2月に新型コロナウイルスが流行していた時、
当初、マスク不足が起きました。

マスクが手に入らない人々の中には、


「スイカの皮にヒモをつけて口にあてたり」

「ミカンを半分に切ってヒモをつけて口に当てたり」

「ペットボトを半分に切って、子どもの顔にかぶせたり」


といった光景があちこちで出現していて、
私はそれを見て笑っていましたが、
このようなことは、


「ロボットにはできない」


のです。

スイカの皮や、半分に切ったミカンを口にあてても、
ウイルス防御にまったく役に立たないことは明白ですので、
ロボットには、

「そんな発想さえ出ない」

はずです。

人間の社会に笑いを与える多くの概念は、
合理的な筋道を逸脱することから起こります。

笑いとはそういうものです。

そういう意味では、AIにお笑いはできない。

ビートたけしさんが、ツービート時代に、

「コマネチ」

とやったりしていましたが、
AIは「コマネチ」と言うプログラミングを入れられても、
それにどんな意味があるのかはわからない。

それでなぜ人が笑うのかもわからない。


いや、実際には、「私たち人間もなぜそれで笑うのかわかっていない」のです。


それでもおかしい。


「こんにちは、幸田シャーミンです」


とビートたけしさんが言う。

これをAIが合理的に分析すれば、
「幸田シャーミンという人物を名乗って異なる人が挨拶している」
という構図になりますが、AIにしてみれば、

「なぜそれで笑う?」

ということはわからないままだと思います。

なぜなら、笑っている私たち人間の方も、
実は、

「なぜおかしいのかよくわからない」

からです。

でも笑ってしまう。

完全であり不完全である人間の真の姿がここにあります。

真の姿が幸田シャーミンさんにあるのです(それはなんかちがうだろ)。


いずれにしましても、

「ここでこのようにこの言葉を言う」

というプログラミングはできても、
人間の感覚の広がりは縦横無尽であるわけなので、
それをどこで繰り出すかはプログラミングしようがない。

たとえば、私が誰かと会った時に、


「こんちには、うんこ食べぞうです」


と言ったとしても、
この一言で相手を笑わすためには、

・相手と自分との関係性
・言うタイミング
・表情

すべてにおいて完ぺきでなければいけません。

何度も会っている昔からの男友だちに、
しかも、酔っぱらって言うならともかく、
はじめて会う女性に対して、
あるいは、それがビジネスで会う相手に、


「こんちには、うんこ食べぞうです」


というギャグを言っても、
どうにもならないことがわかります。

しかし、場合によっては、この女性に対して、
同じフレーズで笑わすことができる局面が、
絶対にないとは限らないのです。

それを掴むことができるのが人間であり、
人間というのは、

「くだらないことを行うべき一瞬を把握する王者」

です。

この世に住む人間以外のあらゆる生物は、笑いません。

少なくとも、キリンは「コマネチ」といっても笑いません(そりゃそうだ)。

笑った顔を見せたとしても、
それは人間の持つ感情の笑うという概念とは違います。

あるいは、それだけではなく、
人間が持ち、中には表面に出てくる、
あらゆる「感情と思惑」の多くは、他の生物にはありません。


しかし、一方で、
このような複雑で縦横無尽な感覚と感情というのは、


「支配する側から見れば邪魔」


であり、歴史を見ますと、
そのような人間の自由な感覚と感情の「表出の禁止」が、
たびたび行われていたことがわかります。


そして、トランスヒューマニズムというものも、


「人間独自の感覚と感情を消していこうとする方向」


なのだと感じます。


先ほども書きましたけれど、
それが良いとか悪いとかの話ではないです。

それが良いと感じる人は、それで良いでしょうし、
それは良くないと考える人は、それいで良いのだと思います。


しかし、トランスヒューマニズムの問題は、
先ほどの20世紀の粉ミルクの話にしてもそうですが、


「大々的に世界に広めようとする」


ことに問題があるような気もしないでもないです。


かなり以前のことで、
2019125日付けとなっていますが、


《ジャック・アタリ氏がもしかすると実際に見たかもしれない
2030年の世界と「人類の最後」》


というタイトルのメルマガを
発行させていただいたことがありました。

ジャック・アタリという人は、Wikipedia での説明は、
以下のような方です。


(ジャック・アタリ - Wikipedia より)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ジャック・アタリ(1943111 - 
は、フランスの経済学者、思想家、作家。

アルジェリアの首都アルジェ出身のユダ
ヤ系フランス人。

初代欧州復興開発銀行総裁。フランソワ
・ミッテランの側近中の側近で1981
から1991年まで大統領補佐官。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



いわゆる支配エリート層の人なんですけれど、
その頃、偶然、英語のサイトで、このジャック・アタリさんの


「未来の歴史の概要」


という著作の内容を紹介している記事を読みました。

2006年に出版された著作で、
その内容は、

2030年までの、そして2030年からの世界」

を「予測」として記したものでした。

しかし、それを読んでいるうちに、


「これは予測には思えない」


という気分になりまして、
それで、そのメルマガでご紹介したのでした。

まるで現実に「経験してきた」かのようなリアルな描写なのです。

メルマガに書きましたのは、今から1年半前のことです。

その著作は、未来の社会の


《移民》
《性》
《監視》
《アメリカの未来》
《未来の戦争》
《麻薬の合法化》
《超民主主義と女性》
《ブレインチップ》
《この社会は誰のものか》


などについてふれているもので、
例えば、《性》には以下のような記述がありました。



(「2030年からの世界」性より)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

恋人を求めない若者たちが多く出現し、
彼らは「世界は孤独な人たちが羅列されているに過ぎない」と考える。

生殖に関して、ますます合理的になり、
早産、体外受精、代理母を使用することにより、
母性を人工的な存在とし、
セクシュアリティの女性の分担から生殖的役割を排除するようになる。

将来的に、人工子宮等により人間の生産が可能となった時には、
社会は生殖とセクシュアリティを切り離すことさえ考えるかもしれない。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



この著作が書かれたのは、2006年でしたが、
その頃には、「性」について、
ここまで、このようなことが考えられるものではなかったですが、
今はこのような

 恋人を求めない若者たちが多く出現し

などというフレーズを聞いても、
まったく不思議に思わないですし。

そして、

 生殖に関して、ますます合理的になり、

という記述がありますが、
全体的に合理的になってくれば、生まれてきた後の赤ちゃんに対しても、
先ほどご紹介したような、
ビル・ゲイツさんの遺伝子改変した人工母乳なども
普通のことになりそうです。


そして、今回、
新型コロナウイルス下の社会において、
このジャック・アタリさんの著作を思い出して、

「圧巻だな」

と思ったのは、《監視》というセクションの記述でした。

少し抜粋します。



(「2030年からの世界」監視より)
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家庭用ロボットが、日常生活の中で普遍的になる。

社会に「監視役」が出現し、
そのすべてのデータは、
公共および民間のセキュリティ会社によって収集される。

「監視役」の主な形態は携帯用の娯楽機器、
あるいは携帯用電話となる。

監視目的以外には、

「人物の追跡を可能とする」

ことが挙げられる。

それに含まれるすべてのデータは保存され、
専門企業や公安および民間警察に販売される。
データには、日常生活の画像を含んでいる。

2050年までには、これらの機器は、
「自己監視マシン」と呼ぶものに進化し、
誰もが日々の生活を監視されるようになる。

また、体内の皮下に装着された電子装置が、
心拍、血圧、コレステロールを絶え間なく記録し、
さまざまな臓器に接続されたマイクロチップが、
その機能を監視するようになる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)




これを前提として、現在のいくつかのニュースをご紹介します。

以下は、20205月の新潮社フォーサイトの記事からの抜粋です。




20205 フォーサイトより)
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《新型コロナ「追跡アプリ」がもたらす恐ろしい未来》


世界では現在、新型コロナの感染者を追跡するスマートフォンのアプリが
30種類ほどシステム開発されており、各国で導入されている。

追跡アプリとは、PCR検査で陽性反応が出た人の行動を把握し、
その人物と接近した人などを追跡することで、感染拡大を抑えようというものだ。

日本でも、官民共同で進めていた感染者追跡アプリを厚生労働省が主導して
開発・運用することが決まっている。

しかし、追跡アプリに対する警戒感は根強い。

人の行動を追うだけに、プライバシーの侵害に繋がったり、
政府による監視に使われたりするのではないか
という懸念が議論になっているのだ。

新型コロナが収束した後も、
引き続きそうした技術が使われる可能性も否定できず、
そうなれば新型コロナが私たちのプライバシーの概念を変えてしまいかねない、
と見る向きもある。

そしてその先には、恐ろしい世界が広がる可能性も考えられる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



ジャック・アタリさんは、2006年に、

「携帯(スマートフォン)での人物の追跡を可能とするアプリ」

が、2030年には実用化されているとしていたのですが、
2020年の現在、ほぼ実用化の段階に入っています。

それどころか、NASA  JAXA などは、

「宇宙から監視するシステム」

も構築していることが伝えられています。




626日の報道より)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

NASAESAJAXAが新型コロナ監視用の地球観測ダッシュボードを開発》


NASAは、欧州宇宙機関(ESA)および
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力して、
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を監視するために
衛星からの地球観測データを収集し、
ダッシュボードを介して提供することに取り組んでいる。

新型コロナウイルスに関する地球観測データは、
水質、気候変動、経済活動、農業における世界的な変化を把握できる。

これは政治家、保健当局、都市計画者などに重要な情報を提供し、
都市に住み働く人々の暮らし方を大きく変えている
現在進行中の世界的な新型コロナウイルスの短期的あるいは
長期的な影響を調査するための重要な情報を提供することを目的としている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



ジャック・アタリさんが想定していたものより、
さらに大規模になっているわけですね。

そして、今後、時間の経過と共に、
ジャック・アタリさんが書いていました
以下の部分も実現化していくと考えられます。


 体内の皮下に装着された電子装置が、
 心拍、血圧、コレステロールを絶え間なく記録し、
 さまざまな臓器に接続されたマイクロチップが、
 その機能を監視するようになる。


心拍、血圧、コレステロールに加えて、「体温」ですかね。

ちなみに、ジャック・アタリさんのこの著作の
《アメリカ》というセクションも印象深いものでして、
抜粋しますと、以下のような感じです。



(「2030年からの世界」アメリカの未来より)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

米ドルは 2025年頃までは支配的だが、
その時から外国がドルを放棄し始め、それに伴い、
アメリカの住宅信用に基づいているクレジット制度が崩壊する。

その後、アメリカは暴力と混乱に支配され、
混沌とした状態となる。

その後、アメリカでは政府が再設定されるが、
それは独裁者による社会民主主義となるだろう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



何というか、今になりますと、非常にリアルな響きにきこえます。

また、何より感慨深いのは、
このジャック・アタリさんの記述の

《未来の戦争》

という下りです。



(「2030年からの世界」未来の戦争より)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

未来の戦争は、「化学兵器、生物兵器、細菌兵器、電子兵器、
そしてナノテクノロジー的な兵器」が使われるだろう。

化学兵器は、こちらの姿を発見されずに相手のリーダーを探し出し、
殺すことができる。

生物兵器でパンデミックを起こしたり、あるいは、
遺伝子兵器により特定の民族をターゲットにすることが可能となる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



「生物兵器でパンデミック」という言葉が出てくるのはともかくとして、


 特定の民族をターゲットにすることが可能となる。


という響きは、
しみじみと心に響くものがあります。

20200417日に発行させていただいたメルマガで、


《新型コロナは「特定の民族グループを標的とする
遺伝的攻撃用の生物兵器」が流出したものである可能性が浮上》


というタイトルのものがありました。

断言するには、何とも難しい部分があるのですけれめど、
新型コロナウイルスというものに関しても、
明らかに致死率に人種差があるのですけれど、端的に書きますと、

「東アジア人の重症化率が低い」

のですね。

それは、日本や台湾や中国の「実際の状況」でもわかりやすいのですけれど、
まあしかし、このことはセンシティブな話ですので、
今回はこれ以上はふれません。


ただ、中国の科学者たちと人民解放軍の専門家たちは、
2010年以来、


「将来の戦争の重要事項のひとつとしての生物戦」


を挙げていまして、
そして、2017年には、中国において、


《特定の民族への遺伝的攻撃》


ができる兵器の開発を目指すことが文書で明記されています。

416日のアメリカのゼロヘッジの記事では、
2010年からの 10年間の中国のバイオテクノロジー軍事の歴史を、
中国語の文献へのリンクを示して記しています。

それめをまとめますと、
中国の軍事当局は以下のように生物戦争計画を進めていました。



2010-2017年までの中国軍の生物兵器への取り組み)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2010年の「生物優位性戦争」論において、
中国第三軍事医科大学の教授であるグオ・ジウェイは、
将来の戦争に対する生物学の影響を強調した。  

2015年、当時の中国軍事医学科学アカデミーのヘ・フチューは、
バイオテクノロジーが、生体材料から「脳の制御」兵器に至る
国防の新しい「戦略的指揮」になると主張した。

2017年、中国の国防大学元総長で元国防長官のツァン・シボは、
生物戦争は「7つの新しい領域の戦争」の 1つであると結論づけた。

2017年、ツァンは、自身の著書で、
「現代のバイオテクノロジー開発は、《特定の民族への遺伝的攻撃》に利用」
できる可能性を含め、攻撃能力に特徴的な強い兆候を徐々に示している」
と記した。

2017年、中国人民解放軍の国防大学が発行した、
比較的権威があると考えられている「軍事戦略学」の2017年度版では、
生物学に関するセクションを、軍事闘争の領域として紹介し、
同様に新しい「特定の民族的遺伝攻撃」を含む生物戦争の一種を説明している。 


━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



ジャック・アタリさんは、
中国軍がそのような計画を立てるずいぶんと以前に、


 遺伝子兵器により特定の民族をターゲットにすることが可能となる。


と記していたわけで、
それが完全に実現化しているのかどうかはともかく、
2019813日の英国テレグラフの報道では、
英ケンブリッジ大学の研究者たちが、


DNAに基づいて特定の民族グループを対象とする生物兵器が構築される可能性」


を英国政府に警告したことが報じられています。



このような「特定の民族を標的にする病原体」という存在は、
今ではかなり現実的なもののようなのです。


なお、ジャック・アタリさんの著作の《未来の戦争》には、
以下のような記述もあります。


 現在、日本に向いて設営されている北朝鮮のミサイルが、
 いつの日かアメリカと中国をターゲットにするだろう。


最近の北朝鮮を見ていますと、
「そんなことは絶対にない」とは言えなくなっています。



そして、ジャック・アタリさんの2006年の著作では、
どうやら、未来の地球は、


・超民主主義の下でトランスヒューマニズムが完成する


ようなのです。

この著作の最終章は「ブレインチップ」というものですが、
その一部を抜粋します。



(「2030年からの世界」ブレインチップより)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

脳に直接接続された人工装置は、
私たちの意識の間に橋を架け、
それは精神的なイメージを生み出し、
旅をし、学び、空想し、
そして他の人の心とコミュニケーションをとるのを助けるようになる。

将来、これらのプロセスは、
心を介した新しい形態の直接コミュニケーションを可能とし、
新しいネットワーク作成のプロセスを改善する。

私たちがナノサイエンスから期待できる驚くべき進歩のおかげで、
誰もが自分自身の意識を別の体に移したり、
愛する人々の意識をコピーしたり、夢の正確な目的を達成する。

それから人は、ついに人工物のように製造され、
もはや死を知らなくなる。

産業用マシンと同様に、その人は生まれたことがないため、
もう死ぬことはできないのだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)



というように、
あと 40年くらいしますと、


 人は、ついに人工物のように製造され、
 もはや死を知らなくなる。


という段階に入っていくとアタリさんは予測しています。

予測といいますか、
ジャック・アタリさんがこの著作に書かれている内容の描写は、
あまりにもリアルで、私自身は、


「タイムマシンで見てきたみたい」


と思ったほどですので、
おそらく「実現する」のだと思います。


つまり、人間と AI が融合した「人が死なない未来」です。


こうなりますと、私たちの人生において経験した
さまざまな物語や表現形態というのは消えていきます。

つまり、小説や映画や漫画を含めて、
多くの表現ストーリーは、


「人が死ぬこと、苦しむこと、などについての様々」


を描くことが多いわけです。

愛する人が病気になってしまって、
そして、医師から「死を宣告」される。

その中で苦しみ、煩悶し、あるいは悟る当事者たち・・・
というような図式はよくあるわけですね。

あと、黒澤明監督の「生きる」みたいに、
胃ガンを宣告された人が、死ぬまで懸命に社会のために奉仕する、
とか、まあ、そんなような話はいろいろとあります。

それも、あと数十年したら変わるのです。

たとえば、「愛する人が死の病気になって」も、


「それは内臓と血液交換しちゃえばいいから」


で話は終わり。

恋人はまったく煩悶としませんし苦痛も感じません。

いや、そもそも「恋人」という観念もその頃にはないかもしれないですので、
そういう相手も必要ない。


胃ガンで死を宣告された男性も、


「じゃあ、胴体ごと交換してもらおうかな」


で話は終わりです。

死を宣告されたからといって、
残る生を賭けて、社会に奉仕する必要もない。

いや、「残る生」という概念もないのですから。

パーツを交換しながら、
永遠に生きる。



・・・ま、アレですね。



こういう社会になりますと、もう、「コマネチ」とかは通用しないでしょうし、

「わっかるかなー、わっかんねえだろーなー」

とかも通用しそうもないです(それはむしろ、いい社会じゃないの?)。


しかし、考えてみれば、
日本も含めて社会全体が、
どんどん「コマネチ」が通用しないものになってはいるのですね。

私が中学生の時に、最も楽しみにしていたのが、
毎週発売される少年漫画誌の、

「マカロニほうれん荘」

という漫画で、私が人生において、「ギャグっていいなあ」
と感じたのはこれが最初でした。

しかし、今読み直せば、
この世の中では、発表すら難しいものが多く、
ささやかな言葉のギャグにしても、

「農薬 口に苦し」

とか言ってましたけれど、
こういうのは今はダメですしね。

なんでもかんでも叩きのめされちゃうので、
たとえば、テレビをつけてみても、
いわゆる「お笑い」が全然、お笑いではない。

ホントーにつまらない。

今の時代は、寛容性と許容性が、
日本の過去のすべての時代で「最低レベル」となっているようで、


「とにかく他人は許さない」


「自分が受け入れられない価値観はとにかく許せない」


という信念が広く浸透しているので、
どうにもなりません。


私のような、
どこでもここでも「チンチンビローンビローン」とか言っている人間は、
口をつぐみ続けるしかない(むしろいい社会じゃないの)。


いずれにしても、そういう「完ぺき主義の人たち」が増えているということは、
トランスヒューマニズム的な、つまり、


「非が存在しない完ぺきな人間社会」


というものも、
これめからは歓迎されるのかもしれないですね。


犯罪もない。

不倫もない。

欲も得もない。

恋も裏切りもない。

生も死もない。


・・・何が楽しいん?


とは思いますけれど、
ビル・ゲイツさんを含めて、
そういう世界が確立されることを望んでいる人たち・・・
端的にいえば「悪魔的存在」なんですけれど、
そういう人たちはたくさんいて、
そして、今の新型コロナウイルスの下の社会を見ていますと、
そのような概念に従うことに、


「多くの人たちはそれほど抵抗がない」


ようですので、
比較的スムーズにそういう社会が確立されるのではないでしょうか。

もちろん、私のような恋愛大好き人間は
(まあ、あっちの方はもう全然ダメですが ← そんなこと誰も聞いてねえよ!)
ダメ人間社会大好き人間の私は、
そういう社会の兆しがさらに強くなった場合、
ここから離れていくと思います。

完ぺきな人たちに見つからない場所に。

そこで「コマネチ」とかやって生き続けると思います(ダメな一生かよ)。


そういえば、全然関係ないですけれど、
今日、Yahoo のトップを見ていましたら、

「次亜塩素酸水は有効」

というタイトルの記事ありました。



626日のTBSニュースより)
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《「次亜塩素酸水」は有効、NITEが発表》

新型コロナウイルスに対する消毒効果の有無が議論になっていた
「次亜塩素酸水」について、製品評価技術基盤機構=NITEが、
一定濃度以上で十分な量を使用すれば有効であるとする検証結果を発表しました。

「次亜塩素酸水」は、消毒液が不足する中、
アルコールの替わりになるものとして利用が広がってきましたが、
有効性についてのデータがなく、
NITEが実際のウイルスを使用して調査を行ってきました。

NITEによりますと、次亜塩素酸水は35ppm以上の濃度があれば、
20秒後に99.99%以上のウイルスが死滅したと認められました。

ただし、消毒する際に、まず表面の汚れをよく落とし、
十分な量を使用する必要があるといいます。

一方で、今回の調査では、安全性についての検証は行っていないとしています。

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(ここまで)



すごいですね(苦笑)。


 次亜塩素酸水は35ppm以上の濃度があれば


ですって。

つまり、「濃ければ良い」と。

さらには、


 安全性についての検証は行っていない


とあるのに、TBS は報道している。

「人体への安全が問題なのではない」と表明しているような感じです。


1974年の映画「仁義なき戦い 頂上作戦」では、
小林旭さん演じる山村組の若頭が、
打越会の打越信夫組長(演じるのは加藤武さん)から、
「金を融通してほしい」と言われ、


「喧嘩相手に金貸す馬鹿がどこにおる、ボケ!」


と電話越しに言い放つシーンがありますが、


「人間相手に濃い次亜塩素酸水使う馬鹿がどこにおる、ボケ!」


と言いたくなる気持ちにもなります。

それでも、
こういう流れですと、


「街頭や建物の消毒に使われる次亜塩素酸水がさらに濃くなっていく」


という可能性もありそうで、
なかなか厄介さは増していきそうです。

ちなみに、現在、行われている「対策」としてのさまざま、
例えば、

・マスク
・ソーシャルディスタンス
・消毒剤

等は、


「脳の認知と、神経系にダメージを与え続ける」


ということも、ある程度言えることでして、
今度、過去の医学論文などを含めて、
ご紹介できることもあるかもしれないですが、
端的にいえば、今のような現状が長く続けば続くほど、
この社会に、

・全体的な知能の低下

・認知症の増加

・精神疾患の増加

・発達障害等の増加

・感情の不安定化の増大


が拡大していくと思われます。


それが「目的」なのかもしれないですし、
何ともいえないですが、
数年後あたりから厄介な社会状態が出現しそうです。


そんなわけで、暗い話も含みましたが、
おそらく、世界は、トランスヒューマニズムといいますのか、
そういうような状態に進んでいるようです。

私たちは、どこまでそのような社会にとどまりつづけることができるのか、
あるいは、どこかで見切りをつけるのか、
ということも、場合によって考えなければならない局面なのかもしれないですね。


「革命」という概念は、西欧的には、
「相手を打ち倒して」という部分が強いですが、
私自身は、革命には、


「この世に静かに別の世界を築き、暗黙に了承させる」


という静かな革命があると信じていて、
いつかそれが主流になる気もします。


それでは、皆様方におかれましては、
ご無事でお過ごし下さい。

あと、7月上旬までは、
地震に対しても、多少準備しておくのもよろしいかと思います。

昨日の千葉の地震程度の規模で終われば幸いなのですけれど。

では、このあたりまでとさせていただきます。
失礼しました、岡でした。

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