「誠実な友よ、何を信じたらいいか、言ってあげよう。
生を信じなさい。
生の教えは雄弁家や書物よりはるかに良い。」
ゲーテ「四季」
現代は、何事をも信じないことを自慢にしているような時代だ。
「信じられない」「信ずるに足る対象がない」、
これがその言い分である。
しかし「信ずる」のは、信ずるに足るものを信ずることではない。
そうではなくて、「自分が信ずる」ことである。
そしてゲーテは勇気を持って、生を信じ、生の教えに耳を傾けたのである。
ただ「生を信じよ」というゲーテの言葉を、舌頭に繰り返したいと思うのである。
「いつか死ぬという事実に逆らってなんになる、
そのために君は生を苦くするだけだ。」 (エピグラム風 ー ゲーテ)
「私は人間であった。というのは、闘って生きてきた者だということだ。」
(西東詩集 天国の巻)
手塚富雄「いきいきと生きよ」より
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